制作のプロセスはこんなふう


上は、前回のリフトグランドを終え、摺ってみた写真です。

これは、背景をディープエッチングで、1時間近く腐食させ、さらにダーマトで少し描くことで凹凸も作りました。
ゾウのところにもアクワチント技法で、中間のグレイを作りました。
アクワチントとは、松脂の粉末を銅版に振りかけ、電熱機で、定着させたあと、腐食させる技法です。
淡い均一なトーンを広い面でつくることができます。
下の写真は、電熱機で熱しているところ

版にアクワチントの粉末をふりかけたあと、3分ぐらい腐食液に浸け、腐食させました。
ゾウのお尻を少し明るい調子にしたかったので、版をバニッシャーでこすり、調子をつけました。
そして、試し摺り・・

しっぽの下と、ゾウの一部などに、影がほしかったので、
その部分だけに筆で腐食液を塗り、少しの変化をつけました。
スピットバイトともいう技法
僅かだから、写真だとわかりにくいかも・・

3回の試し刷りで、このような状態です。

この次は、ハードグランドを流し引きして、描き足りないところを
描画しようと思います。