Oさんのミニ銅版です。
色々なマチエールを作ってみたくて、
小さい版にいろいろな描き方と腐蝕の仕方での実験です。
上の写真の左はドライポイントだけで引っ掻いたもの。
右のは、エッチングで二時間腐食をしたもの。
上の写真には無いですが、その他にクレヨンだけで描いて腐蝕したものや、
銅版に、マジックインキとアルコールと灯油と黒ニスを次々とかけて
乾かしたものを作りました。
ドロドロ状態ですね・・・ でも面白い。
乾くのに時間がかかるので、この日、この版だけは腐蝕できませんでした。
こんなふうに摺れました。
この上からまた違うマチエールを施されることでしょう。
ミニサイズだから、気楽に作れるのが良い。実験にはもってこい。
この作品は、Oさんが相当な時間をかけて、
様々なマチエールを施して仕上げられました。
画像ではわかりませんけど、
よく見ると銅版ならではの物質感が出ているのです。
豊かな明暗の諧調と、構成もよく出来ていると思います。
納得がいくまで手を入れると、結果がうまくいくいかないにかかわらず、
次の作品作りに絶対役立つのです。