約2か月前のことに遡ります。
ゾウはな子さんの飼育員さんだった山川宏治さんと
お会いすることができました!
敢えて、モノクロにしてみました。
過去の出来事感が出ている風に・・・・・・
はな子さんの一生を銅版画や着彩などで制作していくなかで、
親子2代にわたり、はな子さんと深く関わった山川さんに
お会いしたいとの思いがつのり、ついに思いが実現しました。
約2時間半、多摩動物公園の会議室にて、お話をうかがい、
時に裏話もまじえつつ、充実した宝のような時間・・
私の頭は、いつになく冴えわたっておりました☆
はな子は、知ったかぶりの傲慢な獣医さんが大嫌いだったとか、
実は、はな子は飼育員さんの石川さんのことが一番大好きで、
山川さん(息子)は、2番目だったとか・・・
興味のない人には、マニアックな内容で、どうでもいい話でも、
わたしにとっては、絵を作るための肥やしのようなもの。
ガソリンそのものといえます。
これは、最近描いたもの。
古い写真をもとに想像で色を付けてみました。
現在ある井の頭文化園の象舎ではなく、その前の象舎。
建物はコンクリートではなくて、ちょっと頼りなさそうな木造。
この時に、4本のソメイヨシノも植えられたのです。
現在、はな子さんの食事と、
飼育員さんが、はな子さんのエサを準備している様子を
一つにまとめ、銅版画で表す作業をしています。
少し大きめの画面にするので、構図を慎重に探ってゆきます。
飼育員の斉藤さん(女性)は、最初は、はな子さんの担当になりたくなかったそう・・
人を2人も殺めた過去を持つ象を担当することに、自信がなかったそうです。
ところが、何年か後には、すっかりはな子さんと馴染み、
はな子団子をしゃがんで手渡すまでに・・・♪
象の前で後ろ向きにしゃがむのは危険な行為とされていますが、
普通に斉藤さんはそうしていた。
その光景が忘れられません・・・
あまりに自然で、とても優しい時間が流れていて、微笑ましかった。
懐かしいです。
山川さんのお話で、もう一つ心に残ったのは、
今の象舎は、はな子さんが出入りするための通路は作らなかったということ。
そもそも、人間の側にそういう発想が無かったというのは
あまりにせつなく、悲しく、残酷です。
結婚もしたかったろう?
象舎を出て、散歩でもしたかったろう?