出版した絵本がきっかけで版画が売れた

9月初旬に、絵本を出版しました。

「今、はな子が笑った!」井の頭自然文化園で暮らしたゾウの物語画集
アマゾンでも販売しています。

絵本を作る途中に、ゾウはな子の飼育を親子2代にわたりされていた山川宏治さん(息子)に、
自らお願いして取材をさせていただきました。
2時間以上もお話をきくことができ、私の銅版画作品なども、見てもらいました。
なので、最近その時のお礼にと1枚の絵と、本が出来上がったことのお知らせをしたのです。
差し上げた絵は、山川宏治さんとはな子を描いたパステル画です。
その絵は、山川さんのいつも座っているソファーのすぐそばに飾ってくださっているのだそう♪
光栄です!
そしてその後、山川さんの娘さんも、絵本を見てくれて、しかも私の版画を売っている通販サイト・ミンネを探してくれ、
なんと、銅版画を3点も購入してくれたのです。
その中の1点、山川清蔵さん(父)とはな子が見つめあっている銅版画を、娘さんはお父さんの山川宏治さんに
プレゼントされたのです。

そして、お父さんは突然のプレゼントにとても驚かれ、嬉しかったのでしょう。涙ぐまれていたそうです。
通販サイト・ミンネ上のメールでの、娘さんとのやり取りでしたが、
「父と祖父のことを描いてくれてありがとうございました。祖父の墓前に銅版画を見せに行きます」
とのお返事をもらったときは、言葉にならないほどの嬉しさで、胸がいっぱいになりました。

説明がおくれましたけど、清蔵さんは、はな子を30年担当した飼育員さんでした。
はな子が2度も死亡事故を起こしたあと、誰も飼育担当者がいない中、自らその役を引き受け、
鎖につながれすっかり人間不信に陥っていたはな子を、愛情をもって、献身的に飼育された方です。
宏治さんのほうは、10年間にわたりはな子を担当し、飼育方法もはな子が退屈しないような工夫や、お客さんとはな子が
直接触れ合う機会を設けるなどの、今までの動物園ではやらないことを実践された方です。
因みに現在は、ゾウを直接的に飼育している動物園は減ってきています。
事故がつきものなので・・・

はな子を描いたことで、本を作ったことで、喜んでもらえる人と出会えてよかったです。
はな子も、どこかで喜んでくれているといいな。