先週、神保町の絵本専門店「ブックハウスカフェ」に行ってきました。
絵本のことには、まったく知識がなく、
こんな専門の書店があることは、工房のSさんから教えていただきました。
そこで、1冊の本と出会いました!
それは、「家をせおって歩く かんぜん版」 村上慧作、福音館書店
実は、数年前のこと、うちの工房のメンバーがこの著者・村上氏と知り合いで、
この人のユニークな活動を知り、個展を観に行ったことがあったのです。
個展会場入ってまず目に入ったのは、発砲スチロールで作られた小さな白い家・・
奥に入ると、村上氏が日本のあちらこちらを歩いて見つけた家のペン画が天井から下まで
ずらっと展示されていて、
歩いた場所の写真も、いろいろあったと記憶しています。
書店で、思いがけなく、村上氏の本を見つけたとき、嬉しくなって、
購入してしまいました。
この方、ムサビの建築科を出ておられるのを、この本で初めて知り・・(今更遅い!)
なるほど、と合点がいきました。
家で移動中に、一番インパクトのあった人物のことが、書かれてありました。
わいちさんの作った家。「潮目」と名付けられた家・・
岩手県大船渡市で建設業をしている片山和一良さん(わいちさん)が、
休みの日を使って作っている、「大津波資料館」のことです。
本の中を少し紹介・・・
2011年、東日本大震災で津波の被害を受けたこの地域に、
子供たちが遊ぶ場所が無くなったことを心配して作ったそうです。
津波が押し寄せてくる写真なども展示されているとのこと・・
ちょっと、複雑な気持ちになります。
津波で流された船がロープで吊るされてブランコになっていたり、
漫画の部屋もあるそうです。
基本自力で歩きながら、たまには移動にトラックなどの世話になりつつ、
家を担いで移動する・・
早く目的地に着くこと、効率の良いことばかりを、求めがちだけど、
そればかりだと、大切なことを忘れてしまうのだろうなあ~
自転車で日本一周とか、たまに聞くけれど、
家を担いで、国中を移動する人は、世界中探しても、村上氏だけかも・・・
きっと、ご本人にしか体験しえないことが、たくさんお有りだったでしょう。
そして・・・
体力のある、若いときにしかできないことですね(笑)