メゾチントとフォトポリマーグラビュール

コロナの影響で、閉めておられる工房もあるようですが、
当工房は、少人数ということもあり、今のところ、完全には閉めておりません。
換気扇2台と同時に、窓も開けての換気もしながら、マスク着用、
エタノール消毒を徹底しながらしのいでおりますが、
電車組はご自身の判断でお休みされている方もいらっしゃいます。
長期戦になるという予測があり、先が見えないので、
これからどうなることやら・・

さて、写真は、今日メゾチントを完成された方の作品です。

Tさんのメゾチント。
ベルソーという目立ての道具を使い、サラの銅板の表面をざらざらに目立て、
黒い画面にした後、バニッシャーやスクレーパーという道具で、
作画してゆきました。
途中、自身でも、バニッシャーを作ってみたいということで、
自宅にお持ちの、トンボ玉を作るためのバーナーを利用し、鉄やすりを加工され、
完成されていました。
手作りの道具は、愛着がわきます。


ポリマーシートによるフォトエッチングは高尾の試作です。
まず、ハーネミューレに摺ったものはこれ。

次は、未ざらしの少しクリームがかった雁皮紙で、雁皮摺りをしたもの

紫外線にあてて露光する時間で、完成イメージが大きく変化するのが、
面白いところでもありますが、時間を読み間違えると、やっかいな点もあり、
いくらかの経験の引き出しが必要です。