昨日の上野は、たいへんお天気も良く暖かで、たくさんの人でにぎわっていました。
パンダを観るための行列が凄かったし、野外のコンサートや出店と、お祭りみたい・・
ブリューゲル展、日曜にもかかわらず、比較的空いていてラッキーでした。
根性がないので、美術展に行く時の行列、超苦手なのです。
混雑していたら、帰ろうと思っていたけれど(笑)
ピーテル・ブリューゲル1世「下絵」フランス・ハイス「彫版」
「イカロスの墜落の情景を伴う3本マストの武装帆船」
エッチング、エングレービング、インク
ブリューゲルが下絵を描き、それを彫り師が制作するかたちで、
ブリューゲルはたくさんの銅版画を作りました。
エングレービングの技術は職人芸で、
ビュランという工具を使いこなすのが難しく、
画家は下絵だけ提供し、職人に作らせることが断然多かったのです。
話が少しそれますが・・
デューラーは難しいエングレービングの技法を駆使して
自分で製版していました。
木版に関しては職人に作らせたそうですが・・
デューラ―さん、絵も素晴らしいけれど、とても器用だったのですね。
ピーテル・ブリューゲル2世
「野外での婚礼の踊り」
この方は、お父さんであるピーテル・ブリューゲル1世の描いた
作品のコピーを生涯に渡って描き続けました。
そのおかげで、1世の才能が世の中に知れ渡ったのだそうです。
ピーテル・ブリューゲル1世(お父さん)には、2人の息子がおり、
長男は、生涯をとおしてコピーを描き続けたピーテル・ブリューゲル2世。
次男は、ヤン・ブリューゲル2世という人がいました。
ヤンの作品もたくさん展示されていました。
風景画を得意としていたそうです。繊細で優美な印象・・
次男のヤンは、たくさん絵が売れ裕福だったそうですが、
長男のピーターのコピー画は、そんなに高くなかったのでお金には苦労したそうで・・・
でも、お父さんのコピー画かもしれないけど、感動しました。
良かったです・・・・
それと、小品で銅板の上に油彩で描かれた絵も数点ありました。
銅は、腐蝕して緑青が出て、油彩のオイルに溶け出したりと、
下処理をしなければ、何かとやっかいな支持体らしいのです。
1600年ごろから、よく銅に油彩で描かれたらしく、
レンブラントも描いたそう・・
ブリューゲルの油彩も、500年経っても、いい状態ということは、
当然ながら、下処理しているということでしょうね。