昨日の上野は、たいへんお天気も良く暖かで、たくさんの人でにぎわっていました。
パンダを観るための行列が凄かったし、野外のコンサートや出店と、お祭りみたい・・
ブリューゲル展、日曜にもかかわらず、比較的空いていてラッキーでした。
根性がないので、美術展に行く時の行列、超苦手なのです。
混雑していたら、帰ろうと思っていたけれど(笑)
![](https://i0.wp.com/crea-douhanga.info/wp-content/uploads/2018/03/Scan10001-2-1-300x232.jpg?resize=350%2C271)
ピーテル・ブリューゲル1世「下絵」フランス・ハイス「彫版」
「イカロスの墜落の情景を伴う3本マストの武装帆船」
エッチング、エングレービング、インク
ブリューゲルが下絵を描き、それを彫り師が制作するかたちで、
ブリューゲルはたくさんの銅版画を作りました。
エングレービングの技術は職人芸で、
ビュランという工具を使いこなすのが難しく、
画家は下絵だけ提供し、職人に作らせることが断然多かったのです。
話が少しそれますが・・
デューラーは難しいエングレービングの技法を駆使して
自分で製版していました。
木版に関しては職人に作らせたそうですが・・
デューラ―さん、絵も素晴らしいけれど、とても器用だったのですね。
![](https://i0.wp.com/crea-douhanga.info/wp-content/uploads/2018/03/Scan1-3-300x238.jpg?resize=350%2C278)
ピーテル・ブリューゲル2世
「野外での婚礼の踊り」
この方は、お父さんであるピーテル・ブリューゲル1世の描いた
作品のコピーを生涯に渡って描き続けました。
そのおかげで、1世の才能が世の中に知れ渡ったのだそうです。
ピーテル・ブリューゲル1世(お父さん)には、2人の息子がおり、
長男は、生涯をとおしてコピーを描き続けたピーテル・ブリューゲル2世。
次男は、ヤン・ブリューゲル2世という人がいました。
ヤンの作品もたくさん展示されていました。
風景画を得意としていたそうです。繊細で優美な印象・・
次男のヤンは、たくさん絵が売れ裕福だったそうですが、
長男のピーターのコピー画は、そんなに高くなかったのでお金には苦労したそうで・・・
でも、お父さんのコピー画かもしれないけど、感動しました。
良かったです・・・・
それと、小品で銅板の上に油彩で描かれた絵も数点ありました。
銅は、腐蝕して緑青が出て、油彩のオイルに溶け出したりと、
下処理をしなければ、何かとやっかいな支持体らしいのです。
1600年ごろから、よく銅に油彩で描かれたらしく、
レンブラントも描いたそう・・
ブリューゲルの油彩も、500年経っても、いい状態ということは、
当然ながら、下処理しているということでしょうね。