書籍「銅版画でつくる紙雑貨」を買ってみた


このまえ、アマゾンで、書籍「銅版画でつくる紙雑貨」日東書院発行、を購入した。
紙雑貨とあるので、何かおもしろそうなグッズでも紹介されているのだろうか?と興味を持ったから。
紙雑貨は、名刺とタグのようなものだけで、特に驚くようなものは無いように見受けられた。
でも、後半のいろいろな技法紹介は、数名の作家独特の技法紹介がされていて興味深い。
メゾチントの多色摺りを、主版以外はプラスチック板で作ることで、無駄な手間を省いたもの。
シンコレ技法といって、銅版画の一部だけに、雲母和紙を貼り付けてから、プレスするとか・・・
プレス機を使わないで、歯科用の石膏に、銅版の絵柄の一部を型どりする方法など。
銅版画の原理は至ってシンプルで、凹版の凹んだ部分のインクを、プレス機で写し取るだけだが、
プラスその人ならではのアイデアをプラスすることで、面白いものになったりする。

話は変わるけど、ネットを通じて、数日前に小品の版画が売れた。
2016年に制作した、「アサギマダラとはな子」という銅版画。
在庫がなかったので、慌てて摺り増しした。

思えばここ何年か、自分も様々な日用品から衣類や書籍等、ほとんど店舗ではなくネット通販で買っている。
自分の足だけ使って探せないようなものまで、ネットなら見たり買ったりできる。
たまに失敗もあるけれど、それでも便利で手軽さは魅力だ。
アート作品もスマホやパソコンで見たり買える時代。
今までは正直なところ、自分の作品をネット上で売るのは少し抵抗があった。
最近は、考えが変わってきた。
それは、コロナでリモートが増えたことも、心理的に影響していると思う。
もちろん、個展・グループ展など、直に作品を見てもらう機会は絶対必要だけれども、
しょっちゅう出来るものではない。
いつでもどこでも、誰かしらの目にとまるように、ネット上で作品を並べておくことも
これからは大いに有りと思う。
何より、見てもらうことはもちろん、買っていただくことは、
作家にとって何よりの励みなのだから。
出会いの場が広がることは間違いないだろう。