吉田穂高展

三鷹市美術ギャラリーで開催中の「吉田穂高展」を、観に行ってきた。

日曜美術館のアートシーンで紹介されていて、これは行かねばと思い立った。

興味深かったのは、木版の一部にアルミの版画が貼り付けてあった実物が展示されていたこと。

アルミの部分は、印刷屋に頼んで写真を凸版に加工してもらっていたらしい。

それは、3ミリ以上はあったろうか・・・、厚いアルミだった。

写真製版の部分は、女性の姿が印刷されていて、周りのわき役的部分は木版で濃淡が

つけられていた。

CREAの工房でも、ポリマーシートによる写真製版をすることができるが、

それは銅板に貼り付けて使用するもので、通常凹版として使っている。

板に写真製版できることは知っていたけれど、まだ試したことはない。

ベニヤ板にポリマーシートを貼り、凸版で刷れるように原稿をつくり

写真製版し、銅版画用プレス機を超弱い圧力に設定すれば、刷ることが

可能だと思った。

今度やってみようと思う。

この作品は、「壁に世界をみるー吉田穂高ー」画集

三鷹市美術ギャラリー編集発行

77ページから引用

「星座風景」という版画だ。

コラージュ的な手法で、亜鉛凸版と木版で作られている。

穂高さんは、写真が好きで、一生のうち40数か国をカメラを持って旅を

したそうだ。メキシコは特にお気に入りで7回も・・

強い原色を使った作品が多いのも、その影響だろう。

展示の最後の部屋は圧巻!

壁シリーズは、超大型版画で、ストレートに見る人の心をつかまえる。

体力も情熱も半端ないと感じた。